∴ 空

空をぼぉ～っと見ていると、昔、間違って２度もかけてしまった電話の相手を思い出す。

最初は、「○○旅館じゃないですか？」　「違いますよ」
「ごめんなさい。間違えました」　「はいはい」

番号を押し間違えたのかとおもい、もう一度かけなおすと、同じ声の男性がすぐに出た。
「あれ？」　「また？」　「あの・・　○○番じゃないですか？」　「それ、うちの番号」

結局、電話するようメモ書きされた電話番号が間違っていた。

それから○○県にあるらしいというその旅館の名前だけで、なぜか見ず知らずの電話の相手は
電話帳で電話番号を調べてくれた。

結局、わからなかったけど。。。

「そこから、月見える？」の電話の相手の言葉で、しばらく夜空を見ながら話しをした。

話しの内容は、「あの星見える？」　「おおおーー！見える見える！」　って、程度だったけど
遠く離れた場所からでも、同じ空が見えていることにえらく感動。

それ以来、ふと気がつくと、空をぼ～っと眺めていることがある。


数日前、息子と二人車に乗っていると、目の前の空に飛行機雲ができていた。
「見て見て！飛行機雲！！」　「どこどこ？？　おお！ほんとだ！」　

飛行機雲一つ発見しただけで、やけに嬉しい。

「今日は何かいいことありそうな気ぃせん？」　などと話しながら
すぐに目的地の駐車場に着いたので、しばらく空をながめていると、
もう一機飛行機がやってきて、空に大きくバッテンを作っていった。

　　　　

　　

　　


　

　いいことは・・　なさげ。。