∴ 暴れるもわもわ

今までちょっとずつちょっとずつ作り上げてきたものが、
どんどん崩れ落ちていく気がしてならない。
自分を守りたいだけなのか、嫌なやつだと思われたくないのか・・
なんとなくその場を誤魔化しながら、うまく伝えることもできず、
飲み込んできた言葉の数々。

先日、お腹の中にしまい込んでいた沢山の言葉がもわもわと騒ぎだし、友人に電話。
仕事先に居てこれから帰るという友人をひたすら待ち、気持ちも少し落ち着いた頃友人がやってきて、とあるお店に入った。

とりとめのない会話をしていると、テーブルを一つ挟んだお隣では女性が二人
お絞りでテーブルの角を何度も叩きながら　
「自分勝手なんよ！」　とか、「何よなあれ！お前にそこまでやれんのか！」とか・・　
たぶん、その場所にはいない人物に向けて言えなかったんだろう言葉をばんばん叫んでいた。

ちらっちら見ていた友人が「あんたの同業者じゃない？」　と言うので恐る恐る見てみると
たしかに、以前隣町の式場でお世話になったことのある社員さんと同じ制服。
髪型も、葬儀屋っぽい低めの団子頭。
そういえば、すぐ近くに本社があったわ。

耳をダンボにしなくても聞こえてくる怒りの言葉。
それはまるで、飲み込みすぎたいろんな言葉が重なって出た自分の言葉のように思えてきた。
選ぶ言葉は違っても、この同業者さんと同じような事を思いながら仕事をしていた事もあったし、同じような事を思われているのかもしれないと思ったこともある。

派遣の新人さんともなるべく仲良くやろうと思い、あまり細かい事は言えず、
社員に溶け込んでもらおうと間に入ってバカなことばかりやっていて、
肝心なことは何も教えていないくせに、後になってもうちょっと周りに気ぃ遣えよとか、
たまには最後まで働いてくれよとか・・　心のどこかで思っている。

流れに慣れてしまい、いつものリズムを崩されるとカチンとくることもある。

友人との時間は楽しかった。　でも一人になると、たまにもわもわに襲われる。

昨日、逆モヒカンのように縦にばっさり毛が抜ける夢を見た。

恐るべし・・　もわもわ。